【アメリカ 名作】Marasukîno cherî: Musei 1977 マラスキノチェリ：美術館
ニューヨークの高級**宿の女将が、妹に商売のすべてを教える。
監督
ラドリー・メッツガー
出演者
グ**ア・レオナード
レズリー・ボーヴィー
アネット・ヘイヴン
メッツガーの『チャームへの別れ』
ラドリー・メッツガーの露骨な5部作の最後を飾るこの作品は、最も人気のない作品であり、才能ある映画製作者である彼が、プロットをほとんど完全に排除していることが分かる。この傾向は、彼が以前、古典的な3幕構成から大胆に逸脱し、舞台や映画の伝説から借用した自由形式の『バーバラ・ブロードキャスト』で試したものであり、彼は以前、厳格にこの構成に固執していた。彼はそのことについて公に語ったことはないが、私の推測では、メッツガーは『THE OPENING OF MISTY BEETHOVEN』で、姦淫映画というジャンルをその限界までかなり拡大してしまったことに気づき、そして今、徐々に業界（というよりも芸術形態）から身を引こうとしているのだ。というのも、ハードコアの商業的な入手が可能になったことで、模擬画面セックスは時代遅れのものとなってしまったからだ。とはいえ、MARASCHINO CHERRYは今でも同時代の競合作品の多くを凌駕しており、再評価の余地があるかもしれません。その機会を今、Video-X-Pixの親切な人々が提供してくれました。彼らは、以前の簡素なパン＆スキャン方式のシングルプラッタに代わるものとして、見事なワイドスクリーンで2枚組の「プラチナエリートコレクターズエディション」（願わくば、これが第一弾であることを）を発行しました。
メッツガーの洗練されたウィットは、全体を通して非常に顕著である。今にして思えば、監督が映画界におけるゴミ捨てに相当する行為をしていたのではないかという印象を拭い去るのは難しい。監督は、まだ手元にあった古い未使用の映像（ほとんどがMISTYからのもの）を組み込んでいたのだ。ニューヨークの高級コールガールのグ**ア・レナードが、田舎から出てきたばかりだというジェニー・バクスターに自分の仕事の内容を隠そうとし、その後、彼女に自分の跡を継がせようとするという、ストーリーの構成がゆるいこの作品は、そのような目的には完璧である。レナードは、常に崇拝されているわけではないにしても、ポルノ界では尊敬を集める存在であり、主要な情報源は、彼女の率直な意見やコメントを聞きたがっていた。グ**アの女王様のような威圧的な態度とは対照的に、過小評価されているバクスター（ショーン・コス**監督の『ジューン』で主役を演じた際には、その輝かしい存在感を示した。通常は知名度の高いポルノ作品では脇役であることが多い）は、田舎くさいおどけた演技に頼ることなく、非常に魅力的な大きな瞳の無邪気さを表現している。
マダム・マラスキノが**宿での忙しい1日の始まりに夫のウェイド・ニコルズの世話をしている間、彼女の献身的なアシスタントであるレスリー・ボーヴィーとクレア・カーソンは、警察や郵便局をなだめながら、常連客の相手をする準備を進めています。メッツガーの気まぐれな演出の典型例であるこの作品では、セックスと巧妙な社会風刺を融合させることで、エロティックな要素が高められています。ジェラール・ダミアーノ監督の傑作『オデッセイ』の悲劇のコールガールとして忘れられないスザンヌ・マクベインは、常駐の「時計ガール」として、1時間ごとに冷静に鞭打ちされ、その甲高い悲鳴で時刻を告げるのだ！業界きっての従順な女性であるC.J. Laingは、この映画のクライマックスで、スコッチを満たしたショットグラスを巧みに使った伝説的なダンジョンシーンとホットプレートの脅威をフィーチャーした、マダムの個人的な**として、グ**アとアネット・ヘイヴンによって徹底的に**される。
カルト的人気を誇るスーザン・ジェンセンは、数々の神話を生み出す口論を繰り広げた監督から、自らを卑下したあだ名「コンスタンス・マネー」を付けられた。MISTYでの彼女のギャラについては気にも留めず（彼女が嫌っていた「コンスタンス以外なら何でも」とだけ指定）、この悪戯好きな映画製作者は、その後、彼女の金銭的な要求を永遠のものにしてしまった！その後、おそらく友好的とは言えない形で別れたラドリーは、編集室に残っていた未使用部分を『BARBARA BROADCAST』（ジェイミー・ギリスとのSMセッションは度々検閲された）と『MARASCHINO CHERRY』の両方に再利用した。女優は両方の場合で損害賠償を求める訴訟を起こし、成功した。セントラルパークの池に服を着たまま入って、おもちゃのボート愛好家のランス・ナイトを誘惑したことは印象的である。彼女は、エリカ・ヘイヴンズが顔のない男優とセックスする8ミリフィルムを彼らが見ている間、彼を自慰行為に導いた。さらに複雑に入り組んでいるのが、マーク・バレンタインが数年後の役柄を実際に再演している2番目の場面で、背景が説明されている。オリジナル映像では、スペイン闘牛士（現在はシャイな顧客の空想上の分身として再解釈されている）役の彼が、女装したマネーと彼の生意気なセニョリータ（テレビドラマ『BONES』の女神マイケラ・コンリンに驚くほどよく似たコンチータ・コス**のワンシーン）を共有している。
現実世界の秘密の趣味愛好家たちに言及するなら、バクスターがSWIMMING TO CAMBODIAで有名な故スポルディング・グレイ（Zebedy Coltの悪名高い「ラフ」FARMER'S DAUGHTERSにも出演）とロッキー・ミルストーン（ロン・ワートハイム監督のLITTLE ORPHAN SAMMYでタイトルロールを演じた）と組んだ活気あふれるトリオは特筆すべきだろう。監督自身の高い基準から見ると、比較的ありふれた作品ではあるが、作品の質は確かである。この形容詞は、セットやロケーションにも当てはまる。これらは、匿名性のある豪華さではあるが、60年代のソフトコア作品（特に『キャミール2000』や『リッカーリッシュ・カルテット』）や、監督の初期の姦通の冒険で披露された圧倒的な旧世界の豪華さとはかけ離れている。
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